モノリシック型とコンポーネント型ERPそしてポストモダンERPってなんだ? 「つなぐ」がもたらす、製造業基幹システム刷新ポイント

■ポストモダンERPとモジュール型ERPの違いは何処にある?

ITを利用した改革である「DX」が叫ばれる中、古い基幹システムや業務に部分最適化された
現行システムを刷新することは大変な事です。
 
DXは現行通りの仕組みに作り替える事ではなく、ITを最大限活用し革新的でなくてはいけません。
以前このコラムでも記載しました「Don't pave the cow path(牛の道を舗装するな)」はそのような既存システムを牛の道に見立てた話でした。

牛の道をDX舗装するとどうなる?

 これらの課題に対し、2022年4月、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は、神話であるスサノオのミコトを例に手引書を発表しました。

DX/APIそしてスサノオ・フレームワークとは?

 今から30年前、1992年に日本に登場した海外製ERPは、全体最適をキーワードに、大手企業を中心に導入されました。当時のERPは販売、生産、会計、人事などが一元管理された一枚岩であり、モノリシック型ERPと呼ばれています。モノリシック型ERPは多くのメリットがあるものの、手間やコスト高、改修がし難いなどの課題もあります。

それらに対し、必要な機能を組み合わせる形態、最適な機能を組み合わせる方法が提唱されました。
これをモジュール型ERPと呼びます。
ベストオブブリード(業務毎の一番良いまたは合うシステムを採用する)も同様の意味で使われています。
モジュール型ERPは機能重視で部分最適を組み合わせ、全体最適にしていく考えですが、運用連携や機能連携の課題があります。

ではポストモダンERPとは何でしょうか? どこが違うのでしょうか?
ポストモダンERPは、機能ごとではなく、分野ごとに最適なシステムを連携していく考えです。

製造業を例に考えてみましょう。 
営業分野では、業界や得意先の情報管理から、受注や内示のデータ管理のテーマがあります。 
CRMやSFAに代表される管理システムや得意先とのEDIシステムが考えられます。

設計分野では、新製品開発や顧客仕様の個別設計があります。
そして設計情報を購買や製造部門と連携する必要があります。 

CADシステムもあれば、PDM、PLMなどのシステムが考えられます。
購買・製造分野では、仕入先管理や発注処理、在庫管理や作業の実績・進捗管理が必要です。
購買EDIや在庫管理、工程管理システム、もちろんそれら全体の生産管理システムが考えられます。


会計分野では、売上や支払、つまり債権管理や債務管理があります。 

特にこの分野は会計基準などの条件や制約、外部のステークホルダーの影響をを大きく受けます。
これらを全て整合がとられた1本のERPシステムを導入する事は想像するだけで大変です。

この分野毎の機能や業務は、他社との差別化や差異化のおいては、DXレポート2では中長期戦略として「協調領域」と「競争領域」に別け考えるべきだとしています。
どの分野を差別化できる得意分野とするかです。

製造業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の進捗度合いは?DX推進が二極化している原因とは

自社の各分野での協調領域と競争領域を見極める必要があります。

ポストモダンERPは、最適なアプリケーションを組み合わせて活用します。
各システムはAPIによって連携されます。 
 APIとは...? 【初心者必見】APIって何?概要や必要性について徹底解説


基本、協調領域はパッケージの標準機能を使用します。

IT技術の進展により、各種クラウドサービスやサブスクリプション型サービスが台頭し、従来のコンポーネント型から少し違うこのポストモダンERPの考え方が必要になってくると思います。

今後、この組み合わせが可能か? どう組み合わせるか? など
連携自体が競争領域、つまり競争優位なDXの実現になるのではと思います。


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