生産管理用語集

この用語集は、R-PiCSのホームページに記載されている用語について解説したものです。
※印は、R-PiCS専用の用語です。

あ行 | か行 | さ行 | た行 | な行 | は行 | ま行 | や行 | ら行 | わ行


あ行

ISO9000シリーズ

ISO(国際標準化機構)が定めた、品質マネジメントシステムに関する一連の国際規格群のこと。
企業などが顧客の求める製品やサービスを安定的に供給する「仕組み(マネジメントシステム)」を確立し、その有効性を継続的に維持・改善するために要求される事項などを規定すること。
ISO9001には関連したいくつかの規格があり、これらの規格をISO9000シリーズと呼ぶ。

アドオンカスタマイズ

カスタマイズとは、ソフトウェアをユーザの要求に合わせて作り込む、もしくは作り変えること。
アドオンカスタマイズは、パッケージソフトウェアをベースにシステムを構築する際、パッケージの外側で作り込むプログラムを指す。
(モディファイカスタマイズを参照)

R-PiCS業務プロセス設計ツール

R-PiCSのプログラム開発ツールのこと。
主に、画面設計からの表示プログラムの生成と、帳票設計から印刷プログラムの生成機能を有している。

一括手配(製番まとめ)

製番管理の場合は、手配(発注)はオーダー毎(製番)に行うが、共通部材や発注時点でのボリュームディスカウントなどの要求から製番の枠を取り払いまとめて発注する要請が出てくる。これを実現する機能を一括手配と言う。

インターネット

インターネットとは、統一共通規格(TCP/IP)の通信規約で世界中のコンピュータを相互に接続したネットワークのこと。
インターネットの出現により、国や組織、通信回線の枠を超えた情報のやり取りが可能となった。

イントラネット

イントラネットとは、インターネットで使われている技術を用いて構築されたLAN(Local Area Network)環境のこと。一般的には企業内のネットワークシステムのことを指す。

Webアプリケーション

クライアントにWebブラウザを用い、サーバアプリケーションプログラムと通信することで業務を遂行する形態のこと。
従来のクライアント/サーバ方式では、クライアント側にアプリケーション操作用ソフトが必要になり、各クライアントのメンテナンスが必要だったが、Webアプリケーションはクライアント側にはWebブラウザさえあればよく、アプリケーション自体のメンテナンスは不要となるため、管理に関わる手間やコストを削減できる。
なお最近では、単にアプリケーションサーバといえば、一般的にはWebアプリケーションサーバを指す。

MRP管理

MRP(material requirements planning)、または、MRP II(manufacturing resource planning)
MRP管理とは、主に見込生産で用いられる管理手法で、需要予測に基づく生産計画で必要となる資材などをあらかじめ算出する手法のこと。計画された完成品(製品)から必要となる資材を部品表から拾い出し、資材の在庫と照らし合わせることで、資材に需要が発生する時期や数量を算出する。受注生産で用いられる製番管理と対極にある管理手法。

APS

APS(Advanced Planning and Scheduling)
生産計画を立案するにあたり、複数の制約条件下において最適なものを導き出す仕組み。具体的には制約条件の下で、所要量計算、負荷の山崩し、ロット編成を行う。

か行

クライアントブラウザ

クライアントとは、サーバに処理を依頼しサービスを受ける側を指し、ブラウザとは、ホームページを閲覧する上での閲覧ソフトを指す。
クライアントとサーバがネットワークでつながり、クライアントとサーバの相互通信で送られてくるテキスト情報をブラウザで表示させ業務を遂行する。

個別原価管理

製品別原価計算の一つで、製造原価の把握がオーダー個々に紐づく原価を集計し、製品原価を計算していく方法のこと。

個別受注生産

注文建築やプラント建設などのように、顧客の注文を受けてから顧客の要求仕様を基に設計・調達・製造する生産形態のこと。
一般的には同じものは存在しない生産形態。

コンポーネント化

ソフトウェアの機能を、システムまたはプログラムが相互に繰り返し利用できるようにしたもの。
企業間の商取引を担う大規模なシステムから、単一の機能を持ったシステム内のソフトウェア部品まで、コンポーネントの規模は様々な形態がある。
コンポーネント化によって機能の記述や呼び出し手順などを標準化し、複数のシステムまたはプログラムを相互に連携することでアプリケーションを効率よく構築することができる。

さ行

三層構造のアプリケーション

1990年代、ネットワークの技術の進歩に伴い、従来のスタンドアロンシステムからクライアントサーバシステム、インターネットを利用したウェブシステムへと分散化が進んできた。
その過程においてデータの表示をする部分、データの加工処理を行う部分、データを格納する部分の三層で構成されるようになってきたが、最新のシステム構成では、データを表示するクライアント、データ加工を行うアプリケーションサーバ、データを格納するデータベースサーバで構成され、ハードウェアでも三層構造となっている。
三層構造は、クライアントサーバから構成される二層型システムに比べ、処理はサーバに持たせるためクライアントの負荷が軽く、多数存在するクライアントへのアプリケーションが不要となり、保守が大幅に軽減されるメリットがある。

出庫時引当(消費時引当)

生産計画を立てる時に、在庫引当処理が実行されることになるが、いつのタイミングで在庫から引き落す処理をするかは運用で決まることになる。
一般的には、「計画時引当」、「出庫時引当」、「消費時引当」があるが、ここでは、資材倉庫から出庫されたタイミングで引き落すことを意味している。

実際原価

実際原価計算とは、製造に関わる費用を実際発生したコストに基づいて、計算する原価計算の方法のこと。
棚卸資産や労務投入量など、すべての原価について実績値に基づき事後的に計算される。
標準原価計算と併せて用いることにより、管理会計目的の比較対象をし、経営の重要な指標を提供することになる。

受注生産

注文を受けてから製品を製造する生産形態のこと。
受注を受けてから生産するため、過剰生産や余分な在庫を持つというリスクから回避できるが、効率的な生産計画を立て顧客納期を遵守する管理の仕組みが必要となる。一般的には、製品の仕様決定には顧客が関わる。

自由在庫※

製番管理では、在庫引当はオーダーに紐付けられ、次のオーダーには引当てられないように動作するが、この動作は特急オーダーや飛込みオーダーに対しては紐の付替えが発生する。
この問題を解決するために、製番で所要を算出し紐を外すことで、特急や飛込みオーダーに対応できる仕組みを提供している。
R-PiCSでは、「引当在庫(製番紐付け)」、「自由在庫(製番裏付けあり、紐付けなし)」、「半引当在庫(先行手配用)」、「未引当在庫」の4種類の属性で管理している。

スケジュールエディター

生産計画を立てると、日程計画および負荷計画が作成されるが、これは開始日・終了日など数値で表示される。
スケジュールエディターは、数値データを視覚的に見易くするためにガントチャートに展開し、負荷の平準化などユーザ作業のインターフェースとして提供される。

ストックポイント

狭義には、配送のための一時保管を主とする流通拠点を意味する。ストックポイントは、配送センターに比べると保管機能が大きく、中継的立地、機能を備えた流通倉庫の意味に用いられている。
広義には、工場内での資材や中間部品などの在庫場所を示している。見込生産では製品在庫がストックポイントとなり、受注生産では資材在庫がストックポイントとなる。完全個別生産では在庫ゼロなのでストックポイントは存在しない。

製番手配方式

受注生産の際、受注単位(製品/半製品)に製番(製造番号/工事番号)を発番し、製番単位に生産計画を立案し、製番に関連付けて部品や資材の発注を行う管理手法のこと。
すべての手配オーダーに製番が付与されているため、受注オーダーの進捗状況の把握や個別の原価集計が容易となる。

製番別部品表

通常の見込生産の場合、部品表は標準品に対して設定し繰り返し使用されるが、受注生産の場合は受注オーダー毎に仕様が異なるため、標準品の部品表を基にオーダー別に部品表を持つことになり、これを製番部品表と呼ぶ。

た行

統合型パッケージ

企業の経営資源を有効活用し効率化するために、企業の主要業務(生産、販売、会計など)を部門ごとではなく全社で統合的に管理するためのソフトウェアパッケージのこと。ERP(Enterprise Resource Planning)ともいう。

な行

内示生産

顧客が需要予測で見込生産を行っている時、生産量が確定しないとき、調達先に対して製造準備をさせるために注文書を出さず、この期間はこのくらい必要との情報を内示として伝える。
内示生産とは、内示に基づいて指示された期間に指示された数量を納品するための準備を開始する。実際の製造は、内示に引き続き確定指示があり、確定指示に従って製造および納入することになる。

ネットチェンジ

MRP計算にはネットチェンジ(正味計画)とリジェネレーション(再計画)がある。
ネットチェンジとは、追加・変更した品目だけを再計算する手法のことを指す。

は行

半見込生産(先行手配)

中間品在庫(先行手配)を持つことにより、顧客の要求仕様を取り込みながら最終製品の製造を行う形態のこと。
製品仕様に顧客ニーズを反映させ、短納期を実現することで顧客満足度を向上させる仕組み。

標準原価

原価標準とは、製品1単位あたりの標準的な原価のこと。標準原価とは、原価標準に実際の生産量を乗じて計算された原価となる。
標準原価=実際生産量×原価標準

ビジネスオブジェクト

オブジェクトとは、プログラミングにおいてソフトウェアが扱う現実世界に存在する実体(インスタンス)を抽象化し属性(データ)と操作I(メソッド)の集合体としてモデル化したもの。
ビジネスオブジェクトとは、実世界のビジネスを表わす実体に関連した機能や振る舞いとデータをオブジェクトとして表現したもの。

フィット&ギャップ分析

パッケージソフトウェアを導入しシステム構築をする際、導入企業のシステム化要求とパッケージの機能との適合と乖離があるかを分析することで、業務プロセスの変更、カスタマイズの必要性などを調査および検討する作業を指す。
生産管理など、ERPパッケージソフトウェアを導入する際には、必須の作業とされている。

部品の引当

生産計画を立てる時、生産基準情報に基づき部品や資材の所要量を算出し、在庫情報や発注情報からオーダーまたは中間製品に引当られているのかを関連付けること。この関連付けにより、顧客納期の遵守ができるようになる。

部品表

組立・加工型製造業において、製品を構成する部品および原材料の関係を示したリストのこと。
生産管理システムでは、計画立案の基準情報となり、製品を構成する品目の員数と相互の関係、製造に必要な工数や工順などの情報が定義される。用途によって、M-BOM(製造部品表)、E-BOM(設計部品表)などがある。

ブレイクポイント※

一般的にはブレイクポイントとは一連の操作を連続して実行する中で、一時中断し次の実行を待つことを意味する。
ここでは、先行手配(部品の先仕込み)で作り込みストックしておくポイントを意味する。

ま行

見込生産

将来の売れゆき(需要)を予測して、一定の最終製品を製造し、これを在庫として持つ生産形態のこと。消費者向け商品など、注文即出荷しないと販売機会を失うことになる場合、製品在庫をもつことになる。
製品の仕様決定は、メーカ側となる。

無線ハンディターミナル

業務用のデータ収集・加工・通信機能を持ち、持ち運びできる小型の情報端末装置のこと。
生産管理システムでは、製造工程の完成数・作業工数、物の入出庫・在庫管理などで利用されている。

モディファイカスタマイズ

カスタマイズとは、ソフトウェアをユーザーの要求に合わせて作り込む、もしくは作り変えることで、モディファイカスタマイズは、パッケージソフトウェアをベースにシステムを構築する際、パッケージ本体に作り込むまたは作り変えるプログラムを指す。

(アドオンカスタマイズを参照)

や行

有償支給相殺

顧客から有償で支給された原材料の対価を、製品出荷時に発生する受取り金額と相殺すること。
また、協力会社に支給した原材料の対価を、仕入検収時に発生する支払金額と相殺する場合も同様。

ユーザー権限

コンピュータやネットワーク上のサービスにおいて、個々のユーザーがどの機能を利用できるかという使用権限を設定すること。
ユーザー権限を詳細に設定することにより、システムへのアクセスを限られたユーザーだけが利用できるように制限できるようにして、情報セキュリティを強化することができる。

ら行

リジェネレーション

MRP計算にはネットチェンジ(正味計画)とリジェネレーション(再計画)があり、毎回最初から計算し直す手法のこと。
一般的に時間がかかる処理となるため、そう頻繁には行わない。頻繁に発生する場合はネットチェンジが有利。

ロット管理

製造ロットを一つの単位として管理することで、同種の製品をまとめて生産する場合の生産単位のこと。
最も効率的な製造単位で生産した場合、この単位がロット(1ロット)となり、バッチ(batch)も同様の意味で使われる。
また、同一条件で製造された部品・製品の集まりを品質管理面で同一の製品の集まりと見なすことができるため、製造トレーサビリティの管理単位としてロット管理を行うこともある。

ローリング計画

見込先行手配の手法の一つで、段階的に詳細を決めていくこと。
需要予測による生産計画や顧客要求による製品仕様を決定できない場合において、長期の生産計画から徐々に決定していき、短期の詳細計画へと移行させていく仕組み。
詳細(数量や仕様)が決まらないうちは、最も妥当な計画を想定して進めておき、計画との乖離を修正しながら決定していく。
一般的に、参考情報→内示情報→確定(納入指示、仕様通知)を繰り返す。

わ行

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