ポイント3:自社の機能要件と実現方法が明確になっていない
言うまでもなく、生産管理パッケージはツール(道具)です。
ツールは使う側のニーズ(要求)によって選ばれるものです。
しかし、しばしば生産管理パッケージの選定では、海図なしで航海に出掛ける場面に遭遇します。
これでは行き当たりバッタリ、機能より見てくれの人気投票で決まりかねず、多くの場合、導入途中で行き詰るか、稼動直後に入れ替え検討が始まりかねません。
そうならないためには、生産管理システム(ツール)への機能要求を明確にし、更に優先順位をつける必要があります。
ここでも、最低限、優先高必達(○)、優先中(△)、優先低(×)は必要です。
実現した機能が、コストと期間内に収まらない場合の判断基準は、事前に明らかにしておくのが、PJをスムーズに進めるポイントです。
更に重要な点は、その機能の目的(要件)と実現方法を明確にしておく事です。
ここが明確でないと、自社にフィットしたパッケージが選定できなくなるからです。
例:生産管理システムの機能要求と優先順位
機能要求 | 優先順位 |
(1)顧客別の進捗の可視化 | 〇 |
(2)顧客別の原価把握と原価差異 | 〇 |
(3)設計変更の迅速な対応 | 〇 |
(4)納期回答シュミレーション | 〇 |
(5)特急オーダーへの対応 | 〇 |
(6)製番管理とMRP管理の併用運用 | 〇 |
(7)複数倉庫運用 | △ |
(8)Web発注 | △ |
(9)EDIデータ取込 | × |
(10)製番別、サイト別部品表 | 〇 |
(11)J-SOX法への対応/①パスワード管理 | 〇 |
(11)J-SOX法への対応/②変更履歴管理 | 〇 |
(11)J-SOX法への対応/③権限設定 | 〇 |
(11)J-SOX法への対応/④承認ワークフロー | 〇 |