ラインビルダーとは?製造業の新しいキーマンとなる存在
●製造業の新しいキーマン「ラインビルダー」とは?
製造業システムの上流工程の仕事をしている私の周りでは、M2MやIoTなどのキーワードが飛び交っています。そんな中、またもや、聞きなれないワードが出てきました。
それは「ラインビルダー」です。
「ラインビルダー」とは何でしょう? 製造業や冒頭のキーワードと何か関係があるのでしょうか? 少し調べて見ました。
どうも、ここのコラムでいくつも題材として取り上げてきた、日本の「生産管理部門」に関連したワードのようです。
ITの進展により、ものがインターネットに繋がる(IoT)、そして、もの同士がデータ交換をする(M2M)。
そのような考えを実現した次世代工場「スマート工場」」は製造業の生産性を高め、グローバルに競争力を得るから、そもそも、高い技術力を持つ日本は、他国より先んじ実現できる。 ・・というのが政府や業界のシナリオです。
では、自社の工場で考えた場合、どの機械や工程の、どんなデータを取り出すのか? そして、どんなデータ交換をすると、スマートになれるのか、なかなか具体的に絵が描けない。
・・こちらは現場の意見です。
どうも、この「絵を描き、実行する」人が「ラインビルダー」に近いニュアンスのようです。
つまり、「ラインビルダー」は「生産管理部門の人」に意味が近いのですが、その人が居ないから描けないという事でしょうか?
「スマート」は、スマートフォンなどのようにハイテク的意味というより、スマート工場=考える工場のように活用的であり進化的意味があります。
ですから、価値ある繋がり(Value)が必要です。つまり「繋がるだけの絵を描くこと」でもなさそうです。そして、生産管理部門の人がいても、描けない場合もあるようです。
そうした意味で「ラインビルダー」は、従来の「生産管理が詳しい人」だけではなく、管理と現場の連携を進め、価値ある繋がりを考える、双方のITインテグレーターであり、横断的に統括し、コーディネートできる統合インテグレーターといった意味になります。
つまりラインビルダーは、生産管理力があり+業務に詳しく+ITが強い 「人」とか「部門」といえます。
さて、貴社にはラインビルダーは居ますか?
高い技術力を持つに日本、この技術力には生産管理力も含まれている はずですから、業務とITを加えれば済むのか、
それとも根本的に何かが不足しているのか? (第8回 「現場が判らない! 生産管理力は継承できていますか・・参照)とも何か関係がありそうです。
生産管理に携わる人(部門)は、これまでの継承に加え、自社内データの付加価値的想像を養っていかないといけない事は確かなようです。