生産管理コラム 49回 「2018年版中小企業白書、生産性向上のポイントは?」

毎年4月に閣議決定する中小企業白書。今年も4月20日に2018年版が中小企業庁より公表されました。
中小企業庁の定義では、製造業の場合、従業員300名以下または 資本金3億円以下が中小企業と定義され、大企業とは区別された支援・施策などがとられます。

今年の白書では、「中小企業の経常利益が過去最高水準」であり、景況感も改善傾向であることが冒頭記載されています。
一方、人手不足を背景に、大企業との生産性格差は拡大しており、労働生産性についての課題が深く分析されているのも、今年の白書の特長です。

 生産性については、第27回「製造業の生産性と付加価値とは?」などに記述するなど、本コラムでも関連する話題を多く取り上げていますので、そちらも参考にして下さい。

2018年版中小企業白書における生産性向上は、以下の5つの ポイントで分析されています。

 1.どのように「業務プロセスの見直し」をすれば良いか?
 2.多能化など「人材活用面の工夫」が進展している例とは?
 3.「IT」をどのように利活用すべきか?
 4.前向きな「設備投資」がなぜ必要か?
 5.「事業再編・統合」について取り上げています。

今回はこれらから、業務プロセスとITを「製造業視点」で簡単にご紹介いたします。改善の前提である、「業務プロセスの見直し」の取組は、「業務の標準化・マニュアル化」や「不要業務・重複業務の見直し・業務の簡素化」を目的に多く実践されていると分析しています。

弊社への提案依頼書(RFP)でも、必ずと言って良いほど、これらが記載 されており、システム化の目的でもあります。
一方で課題もあり、「業務に追われ、業務見直しの時間が取れない」や 「取組を主導できる人材が社内にいない」「取組の目的や目標が上手く設定できない」等が挙げられています。
すこし乱暴ですが、「やらないといけない事は判っているが、時間が無い、人が居ない」というのが実態ように感じます。

生産管理システム導入プロジェクトにおいても、「パッケージの業務フローに合わせたい」とか「貴社のプロジェクトリーダーが主導して」等の要望と良く承ります。
弊社標準導入手法では、パッケージの機能を使い、お客様の新業務フローを作成し進める方式を採用しています。

ITの利活用部分では、中小企業の活用は未だ不十分であり、活用度合を高める余地は大きいと記載されています。
課題のベスト3は、「コストが負担できない」「導入効果が判らない」 「従業員がITを使いこなせない」となっています。
貴社の場合如何でしょうか??

「導入効果が判らない、評価できない」に対しては、効果を分かるように説明できる支援者の助けが必要であるとして、その場合「地元のITメーカ・販売会社」や「公認会計士・税理士」それと「地元以外のITメーカ・販売会社」の順である事が調査集計されています。
「地元」とは、たぶん「日頃の相談相手」つまり、いつでも相談できる相手と言う事だと思います。 弊社へのご相談でも、お客様近くでコンサルティングをされている方やITコーディネーターの方からの相談も多く、お客様の良き相談相手またはお客様のIT部門のような役割をされている方が多くいらっしゃいます。また、弊社自身が相談役となり、導入効果などを測定する場合もあります。
システム導入後も、「運用相談会」を定期的に実施し、システムの効果的な運用を指導をしています。
ITによる生産性向上の方策では、「業務領域間の機能連携」の重要性も指摘されています。ここでの業務領域間とは、例えば、生産管理業務の部材の仕入・検収情報を会計業務と連携させる等です。
また、昨今のIotやスマート工場など、企業間でデータ連携を行う、例えば、共同受注で生産業務を分担する、そのための生産進捗や引合情報をクラウドで共有するなどが紹介されています。

生産性に与える影響の大きさ別に見ると、最も大きいのは、「業務プロセスの見直しを合わせて行った」であり、次いで、「経営層が陣頭指揮をとった」、「外部のコンサルタントを活用した」が続いています。
業務プロセスの見直しは、他の取組以上にIT 導入の効果を高めているといえるようです。

さて最後に製造業の「設備投資」についてです。
設備の不足感は、大企業、中小企業共に2009年をピークに以降は徐々に設備の過剰感が解消され、足下の 2017年に入るとかえって不足超の状況に転じているます。2017年は、製造業、非製造業の別を問わず、全体的に設備の不足感が強まっています。

ここで少し、面白い分析があります。 
「後継者の有無と設備投資」の関係です。事業の先行きを見通す上では、後継者が決定している企業の方が、決定していない企業に比べて、積極的に設備投資を行う傾向があることが判明しています。実績ベースでも、経営者年齢が若い企業ほど積極的に投資を行う傾向があるようです。
製造業の投資面としての「新生産管理システムの導入」の場合も、新たな後継者への継承後や今後の継承を見越した企業様での導入が多くあります。
また、設備投資と収益の関係を確認すると、冒頭で記載したように、我が国の中小企業の経常利益は過去最高水準で推移しているが、約 21%の中小企業が経常赤字となっており、確認個々の中小企業ごとの利益水準にはばらつきがあるとしています。
赤字企業は黒字企業に比べて設備投資実施率、設備投資額、営業キャッシュフロー設備投資比率のいずれについても低く、資金面の制約によって、設備投資を十分に実施できていな点が挙げられています。
これらは、ものづくり補助金に代表される補助金や設備投資減税など、国の施策がとられている背景でもあります。

さて今回は、中小企業白書を概観しました。 
6月末には、より製造業に特化した白書、ものづくり白書も発表されますので、機会があればまたご紹介します。


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