前払業、キャッシュコンバージョンサイクル(Cash Conversion Cycle)とは?

年の瀬、ヘアサロン(美容室)へ行ってすっきりしてきました。
ヘアサロン(サービス業)はその役務の提供と消費が同時に行われ、ほぼ終わりとともに収入を得ることができる業態です。

一方、ほとんどの製造業は、材料代や加工代、電気やガスなど費用を前払いし、ものを加工したり組立し製品を完成させます。
そしてそれらが売れて、はじめて収入を得る事ができる業態のため、ある意味「前払業」(造語です)と言えると思います。

こうした業態では、入金までの期間が長いと、キャッシュが回らなくなります。
受注がたくさんあっても、キャッシュが回らず、経営が立ち行かなくなる事もあります。これがいわゆる「黒字倒産」です。 ですから、この「入」と「出」の管理は製造業の経営には大変重要な課題となります。

しかし現場は欠品を恐れ、早め早め、あるいは大目に材料を買ったり、計画が無いのに製品を完成させたりと、「前払」を促進させがちです。
ちなみにキャッシュフローの指標には「CCC」というものがあります。

CCCとは、「キャッシュコンバージョンサイクル(Cash Conversion Cycle)」の略で、仕入から販売に伴う現金回収までの日数を示し、この日数が小さいほど、企業の現金回収サイクルが早いことを意味します。

計算式は、

CCC=在庫回転日数+売掛債権回転日数−仕入債務回転日数

となります。
中小製造業全体でのCCCは約50日、その中でも機械器具製造などでは約70日。 生産リードタイムが長い業態では回収が長期化します。

CCCの日数を小さくする=金回りを早くするには

1.必要なものを必要な時に必要な量だけ仕入れる(在庫削減、MRP,JIT)
2.仕入先の支払時期をしっかり管理する(買掛管理)
3.売れないものを作らない(作業管理、在庫削減)
4.得意先の入金時期をしっかり管理する(売掛管理)

こうしてまとめると、生産管理システム導入の目的そのものになりますよね。
CCCは自社のビジネスモデルそのものを表すものでもあります。

自社のCCCを計算し、その指標の改善を目標に生産管理システムを検討する事も重要だと思います。

それではみなさん良いお年をお迎え下さい。


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