生産管理コラム 62回 中堅・中小製造業におけるDXジャーニーとは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、Wikipediaによると「企業がテクノロジーを利用して事業の業績や対象範囲を根底から変化させる」ものと記載されています。
単純に、「デジタル変革」と訳していらっしゃる方もいますが、これはITを導入して「便利になった」とか「役にたった」と言う程度ものではありません。

2018年12月、経済産業省は、新たなデジタル技術が新たなビジネスモデルを生むなど、企業の競争力維持・強化の必要性から、「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」(DX推進ガイドライン)を発表しました。

2016年 第24回の本コラムでも記載した「ウーバライゼーション」は、デジタル技術による新たなビジネスモデル、つまりDXそのものです。
ITを利用した新たなビジネスモデルの創出は、その多くがITベンチャーをはじめ、小規模ビジネスから発信されています。
しかし、既存の企業が、自社や他社が持つITなどデジタル技術を利用して、新たなビジネスモデルを創作するのは、簡単な事では無いと思います。

経済産業省のガイドラインは、DXの推進は経営戦略や経営者の意識改革も必要である点から、
・DX推進のための経営のあり方、仕組み
・DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築(体制、仕組み、実行プロセス)
を柱に、事例や失敗ケースを記載していますので、DXをどのような姿勢で臨むべきかの参考になるかと思います。

さて、今回のタイトルはデジタルトランスフォーメーション(DX)に、さらにジャーニー (Journey)を加え、DXジャーニーとしました。
ジャーニーはまさに旅行です。
DXの旅行とは何だか判りにくいタイトルですが、TripやTravelと比べ、Journeyは少し「長旅」のイメージです。
Wikipediaにある「事業の業績や対象範囲を根底から変化」させるDXは、それほど簡単ではない事を前提に、次の目標や目的、道順を決めましょう! と言う意味で 「DXジャーニー」です。

では、このDXジャーニー、製造業ににはどのように関係するのかまたはどう考えれば良いのでしょうか?

ここでは、中堅・中小製造業に当てはめ、考えてみたいと思います。

弊社が提供しているIT「生産管理システム」は主に、「業務の効率化」を目標や目的に導入されています。ここが旅の出発点です。
日本における業務システムは、このように「プロセスを変える」現場のコスト削減を目的に導入される場合が多く、欧米などの経営的戦略的目的が少ないのが特長です。

「売上の拡大」を主な目的とする事は、この「業務の効率化」とは対極的である、「顧客価値の向上」を目標や目的に導入されます。
「顧客価値の向上」は、単なる現状の「プロセスを変える」程度では無く、「ビジネスモデルを変える」ものでなければなりません。

つまり、「ビジネスモデルを変え」「顧客価値の向上」(売上の拡大)を図る。
これが、旅の最終目標とします。

では、旅の始まりである、生産管理の導入「プロセスの変革」による「業務の効率化」(コスト削減)から、どのように「ビジネスモデルの変革」による「顧客価値の向上」(売上の拡大)へ向かえば良いでしょうか?

大きくは、2つのルートがあると考えられます。

1つ目は、「業務の効率化」をしながら「プロセスを変える」から「ビジネスモデルを変える」を行い、そして「顧客価値の向上」へ向かうルート。
2つ目は、「業務の効率化」から「顧客価値の向上」へ目的・仕組みを変え、そして「ビジネスモデルの変革」へ向かうルート。

一足飛びに狙う3つ目のルートも考えられますが、冒頭に記載しましたように、新たなビジネスモデルの創出は難しく、経営戦略など経営トップのコミットメントや投資及びDX推進のための体制推進から、さらに自社の変化への追従力が必要です。
そのため、このルートはここでは考えないことにし、上記2つのルートを考えてみます。

1つ目は、旅の起点である、「生産管理システムが立ち上がり、効率化も何とか図れた」この状況から次に行うのは、「ビジネスモデルの変革」です
これまでのビジネスモデル、つまり「儲けのしくみ」を変革する事、それを実現するために生産管理システムに不足するITを補完する事です。

例としては、自社製品を新たな用途である新市場へ販売するビジネスモデルを追加。
新規ITシステムとして、新規市場向けEDIシステムを投入、受注情報の自動取込から在庫引当、納期の自動回答と即時出荷の体制のプロセスの変化を実施する。・・・と言うイメージです。

2つ目は、旅の起点である、「生産管理システムが立ち上がり、効率化も何とか図れた」この状況から次に行うのは、「顧客価値の向上」です
これまでの業務の効率化の視点ではなく、顧客価値の向上へシフトします。自社都合ではなく、顧客視点での「どうすれば顧客が喜ぶのか」「どうすれば自社製品が顧客のビジネスの価値を向上されるか」などの視点で考えます。

例としては、自社製品の販売後、顧客の利用状況や故障状況などを把握するために、Iot装置を導入。
既存の生産管理システムと連携し、故障部品の即時発注や予防保存、品質改善を行う。・・・と言うイメージです。

いずれも場合、次は最終目的地である、新たな「ビジネスモデルの変革」による「顧客価値の向上」への険しいルートとなります。

このように、デジタルによる変革は、一足飛びに実現する事は難しく、回り道に見えるかもしれないが、ステップを踏む方法が良いようです。

さて、貴社は、旅に出る準備はできていますでしょうか?

なお、DXに対する弊社グループでの取組は、以下の取材記事にもあります。併せて、参考にして下さい。

https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXT/19/jbcchd0326/


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