CPPS(つながるサイバー工場研究分科会)とは?コンセプトと位置づけを解説

先日、品川にて弊社主催のユーザー様向けイベントを開催いたしました。
多数のお客様にご参加頂き誠にありがとうございました。
基調講演では、東京理科大学の日比野浩典先生をお招きし、「CPPS」についてお話をして頂きました。
そこで今回は、「CPPS」をご紹介したいと思います。

■つながるサイバー工場研究分科会 CPPSとは?

CPPSは、日本機械学会内で「つながるサイバー工場研究分科会(Cyber Physical Production System)」として2016年に設立されました。
日比野先生はこの研究分科会を主宰されています。
Industry4.0やIoTの動きを受けて、国が推進するCPS(Cyber Physical System)に対し、特に生産システム分野に特化して研究を行うため、Productionを追加し、CPPSとされています。
生産システムの現状技術や最新技術、将来の姿を整理し明確にする事が目的との事です。

生産システムにおけるCPSとは次のようなイメージです。

工場設備や機械にセンサーなどでデータを収集、Iot技術でリアルなデータをデジタル化する。
  ↓
デジタル化されたデータは、サイバー空間(クラウド空間等)においてビックデータ解析技術を使い、データの蓄積・解析が行われる。
  ↓
デジタルを意味ある情報に変えるイメージで、デジタルデータをインテリジェント化する。

そして、現実世界の例えば、生産設備や機械を制御したり、故障予知など生産性低下を防止したりするようにフィードバックされ、繰り返されます。またそれらは、自社工場内だけでなく、取引先との間でも情報交換が行われます。フィジカル空間をサイバー空間で同期を図っていくのです。これらの研究はIT技術論だけではなく、ものづくりの現場を取り巻く環境変化に応じて、CPPSの適用や中身も変化していくもの、と定義されています。

基調講演での日比野先生の興味深いお話のひとつに、ものづくり の業態を、大量生産、マスカスタマイズ生産、個別受注生産に分け(比較し)、将来どのように変化しCPPSが関わるかがありました。


例えば、個別受注生産の業態では、顧客の要望・仕様をより早く設計し、加工し、組み立てるため、工場は「モノファンクション化」していくとの予想です。
デザイン専門、プレス専門、塗装専門、など工場は単機能化していき、各工場(現実工場:フィジカル)がサイバー空間で情報の交換をしながら、個別仕様に対しより早い(生産性を上げた)ものづくり業態になる。というものです。

またそれらは、サイバー空間で自由にデータ量や時間軸を変化させ、シュミレーションができるため、より生産性を上げた(より早い)仕組みが実現できるかどうか事前に判る。ということです。

そう考えると、個別受注生産の生産管理システムも、受注、製造、出荷の業務に対し、受注と出荷は外部とつながる仕組みが必須であり、製造は専門化した業務がこなせる仕組みで良いという事になるのでしょうか?


例えば、自社が受注元であれば、部材の購買を依頼する仕組み、部材を支給し、次の工場へ依頼を出す仕組み、依頼先の進捗や品質を把握し担保する仕組み、各依頼先工場へ検収・支払をする仕組み等が必要なのでしょうか?

すでに、こんな要件が増えて来ている感じもします・・・

最後に、2018年3月14日に生産システム部門研究講演会2018が開催され最新のCPPS情報が聞けそうです。

生産システム部門研究講演会2018
ご興味がある方は足を運んでみて如何でしょうか?


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