システム導入により適正在庫での運用が可能に

日栄インテック株式会社

従業員数:501名以上/業種:情報通信機械器具/導入製品:R-PiCS V3

 

日栄インテック株式会社

会社プロフィール

会社名 日栄インテック株式会社
所在地 東京都荒川区西尾久7-57-8
設立 昭和53年4月22日
従業員数 850名
URL http://www.nichieiintec.jp/
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「異なる業務の拠点で適正在庫化を実現! クラウド化により大幅パフォーマンス改善も」

システム導入の背景

当時の日栄インテック株式会社では、大きく分けて「外部環境」と「内部環境」の2つの問題があり、生産管理システムの導入を検討開始することとなった。システムの導入に携わった管理部 システム課の藤田剛志氏は、当時の状況を振り返って次のように語った。
「まず、外部環境によるシステム化の背景として、事業の多角化への対応がありました。当時、経営の多角化に伴って取り扱う製品が増加する中で、各事業所間のやり取りが非常に煩雑となっていました。
そうした中で取引先のお客様がどんどんIT化を進めていたこともあり、それに追従するためにはシステム化は避けて通れない状況だったと思います」また、複数の事業所で運用する内部環境にも限界を感じていたという。
「内部環境としては、事業所ごとに異なるシステム運用をしていたのですが、その弊害が起きていました。例えば拠点ごとの生産業務における集計はすべて手でやらざるを得なかったので、かなりの時間をかけて作業を行っていたのです。その上、情報伝達が紙ベースで行われていたため、二重の意味でとても非効率な状況でした」

異なる拠点間の運用を統一できるシステム

こうした状況もあってシステムの導入を検討することになったが、幾つかのコンペと比較した上で、結果的にJBアドバンスト・テクノロジーのR-PiCSを選定することになった。まず条件として拠点が複数にまたがるため、クライアント・サーバー型ではなくブラウザ対応のシステムである点がポイントになったという。
「システム導入の大きな目的として、事業所間での情報伝達が非効率な運用となっていましたが、これを解決することが必要でした。R-PiCSはWebブラウザに対応し、受注、出荷、製造計画、発注、工程までの業務を一気通貫で運用できる生産管理システムだったので、各事業所への展開が容易であるのもポイントとなりました」
また、実績豊富な国産パッケージであることも選定理由の一つとなった。「コンペの中には著名な海外パッケージなどもありましたが、評価を進めていくと国際基準などで運用が決められていて、当社にとって不自由な部分もありました。国産パッケージにはこうしたローカライズのギャップという心配がないので、安心できました」
こうしたシステム面以外に、選定の決め手となったのは「人」の部分も大きかったという。「提案して頂いたSEの方への信頼感が大きかったと思います。過去の経験談などを交えて提案して頂いたこともあり、この先プロジェクトを推進していく上で安心してお任せ出来そうだという経験の豊富さがポイントになりました」

システム導入により適正在庫での運用が可能に


「システム導入前の事業所間のやり取りは社内FAXが中心でした。そのため未着や言った言わないの問題が多く、とても非効率な運用を行っていました。しかし、システム導入後はこうしたトラブルが一切なくなり、ペーパーレス化、入力業務の省力化を実現できました」
また、システム導入前はExcelで管理している事業所も多かったため、コストがどんぶり勘定だったという。
「システム導入後は、まず量産品を中心に原価把握が出来るようになりました。その他にも資材在庫、仕掛在庫、中間部品などの管理ができるようになり、適正な在庫で運用することが可能になりました。しかしまだまだ改善の余地があるので、これからは個別原価の精度をさらに高めていきたいと考えています」
ただ、システム導入は一筋縄では行かない部分もあり、それなりに苦労もあったという。統合することによって起こる色々な問題は、やってみなければわからないものばかりだった。
「R-PiCS導入前は拠点ごとに複数のシステムが稼働していたのですが、それらを一つに統合するのは非常に大変でした。とくにスケーリングの部分では見積もりが難しく、例えば一斉に負荷がかかるピーク時にどの程度のパフォーマンスが必要なのか、こうした部分をJBATのSEの方に相談に乗ってもらいながら、1つずつ解決していきました」

導入後の効果と今後について

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管理部
システム課 課長

藤田 剛志 氏

【クラウド化によりさらなる飛躍を】

 R-PiCSも導入後数年が経ち、ハードウェアの入れ替えが必要になってきたため、思い切ってシステム一式をクラウド環境へと載せ替えを実施することとなった。当初は不安もあったが、導入後はネットワークを中心に大幅にパフォーマンスがアップすることとなった。それは当初想定していなかった改善効果もあったという。「例えばオンプレミス環境でインフラをすべて整備するとなると、回線品質やハードウェアの冗長化、無停止などを考えるとかなり高額な費用がかかってしまいます。しかしクラウドであれば用意されたサービスを選ぶだけで済むので、実際のコストは非常に小さくて済みました」また、クラウド化によって問題の切り分けが容易になったため、当初は原因不明だった事象がはっきりしたこともあったという。「時折発生するパフォーマンスの低下について、クラウド化する前はR-PiCS側の問題と思っていたのですが、実は社内ネットワークのトラフィックが原因だったというケースも有りました。例えばウイルスパターンファイルの更新が負荷をかけていたのが原因だったのですが、当時のオンプレミス環境では切り分けることが困難だったため、原因究明が難しかったのです。現在はそこを完全に切り分けて運用しているため、お互いのシステムが干渉せずに安定稼働出来るようになりました」

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